猫がそっと体をすり寄せてくる瞬間は、飼い主にとってとても癒される行動のひとつです。しかし、「甘えているだけ?」「もしかして病気のサイン?」「猫同士でもすり寄るけど意味は違うの?」と様々な疑問を持つこともあるでしょう。
本記事では、猫がすり寄る主な理由、状況によっては必要になる対策、さらに 猫同士での“すり寄り”との意味の違いまで、調べてわかりやすくまとめて解説します!
1. 猫が人にすり寄る主な理由
① 愛情表現(甘え)
もっとも多い理由は 「好き」「安心する」 という愛情表現です。猫は信頼している相手にだけ体を預け、摩擦による接触を好みます。特に、飼い主が帰宅した直後やリラックスしているタイミングで近づいてくる場合は、純粋な甘えや挨拶の意味が強いでしょう。
② 匂い付け(縄張り行動)
猫の頬やおでこには「フェロモンを出す腺」があり、すり寄ることで 自分の匂いを相手につける という縄張り行動を行います。「これは私の仲間」「安心できる存在」というサインであり、とても良好な関係である証拠でもあります。
③ 要求(ごはん、遊び、撫でてほしい)
猫は言葉で伝えられない分、行動で要求を示します。
・ごはんの時間が近い
・遊んでほしい
・撫でてリラックスしたい
といったときに足元や手元にすり寄ってくることがあります。
特に、尻尾を立てながらすり寄るのは「構ってほしい」の強いサインです。
④ 不安やストレスの緩和
環境の変化や大きな音、知らない人の訪問などで不安になったとき、猫は安心できる存在に体を寄せることがあります。これは一種の 精神的な安定行動です。普段はクールな猫でも、強い不安を感じていると急に甘えてくることがあります。
⑤ 体調不良や寒さ
あまり知られていませんが、猫が体調不良のときに 飼い主に密着したがる ケースがあります。特に寒さや軽い痛みを感じる場合、温かさや安心感を求めて体を寄せてくることがあります。
ただし、普段甘えない猫が急にベタベタしてくるときは注意が必要です。
2. すり寄りに対策が必要な場合とは?
基本的に「すり寄る=良いサイン」であることが多いのですが、以下のようなケースでは 何らかの対策が必要 になることがあります。
① しつこい要求行動になっている場合
ごはんの時間でもないのに長時間強くすり寄って鳴く、といった行動が続く場合は、
・要求にすぐ応えてきた
・生活リズムが安定していない
などが原因で 要求行動が強化されている 可能性があります。
対策
・決まった時間以外ではごはんを与えない
・遊び時間をルーティン化する
・無視が必要な場面では反応しない
といった「メリハリのある対応」が効果的です。
② 不安が強い(分離不安気味)
飼い主がトイレなど少し離れるだけで過度にすり寄ったり鳴いたりするのは、
軽い分離不安 の兆候かもしれません。
対策
・飼い主が外出に向けて準備していても構いすぎない
・退屈させないようおもちゃや高い場所(キャットタワー)を増やす
・一人遊びができる環境を整える
徐々に「一匹でいる時間の不安」を減らしていくことが大切です。
③ 体調不良が隠れている場合
普段はあまり甘えない猫が、
・ずっと離れない
・体を触られるのを普段ほど嫌がらない
・いつもよりぼんやりしている
などの場合、体調不良の可能性があります。
特に、
・低体温(寒さ)
・腹痛
・関節痛
・高齢猫の不安
などの症状が隠れていることがあります。
対策
・体を触って熱がないか、震えていないか確認
・食欲やトイレ状況をチェック
・違和感がある場合は早めに受診
「甘えてきて嬉しい」と見過ごさず、普段の姿との違いに気づくことが重要です。よく観察してあげましょう。
3. 猫同士の “すり寄り” は人にする場合と意味が違う?
猫同士でもすり寄りはよく見られますが、いくつか 人に対する場合とは異なる意味 を持っているようです。
① 猫同士のすり寄り=親和・挨拶・群れの結束
猫同士では、すり寄る行動は 「仲間としての関係を深める行為」 という要素が強くなります。
・一緒に暮らしている猫同士
・血縁関係のある猫
などでは特に顕著です。
おでこ同士をコツンと合わせたり、体を並べて歩いたりするのは、
「敵意がない」「安心している」といった親和的なサインです。
② 猫同士のすり寄りは匂いを交換する意味が強い
人に対しても匂い付けをしますが、猫同士の場合はさらに 「匂いの共有」 が重要です。
猫は匂いによって「同じグループかどうか」を判断するため、すり寄ることで匂いを混ぜ合わせ、群れの一体感を作ります。
③ 人に対するすり寄りは“猫同士よりも甘えの割合が高い”
猫は人間を「大きな猫」「保護してくれる存在」に近い感覚で捉えています。
そのため、
・甘える
・依存する
・守ってほしい
という気持ちが猫同士よりも強く表れます。
つまり、
猫同士:社会的結束
人に対して:甘え・信頼
という違いがあります。
4. 猫がすり寄ってくるときに飼い主ができること
● 優しく撫でて応える
愛情表現の場合は、顎の下や頭、肩付近など猫が好む場所を優しく撫でて応えてあげましょう。
● 要求行動が強すぎる場面では冷静に対応
毎回すぐにごはんをあげると「すり寄ればもらえる」と学習してしまいます。
1日の量や時間のスケジュールを決めてメリハリをつけることが大事です。
● 不安そうなときはゆっくり関わる
撫でる、話しかける、静かな環境にするなど、安心できる深い関わりが必要です。ゆっくり、たっぷり時間を使ってあげましょう。
● 体調不良の兆候は見逃さない
いつもと違う甘え方には注意。
「妙にくっつく代わりに元気がない」など、違和感があればチェックを。必要に応じて動物病院に相談しましょう。
まとめ
猫がすり寄る行動には、
・愛情表現
・匂い付け
・要求
・不安の解消
・体調不良
などさまざまな理由が隠れています。
ほとんどの場合は良いサインですが、
普段との違いが大きい場合や、しつこい要求行動が続く場合は対策が必要 です。
また、猫同士のすり寄りは「群れの結束・匂いの共有」の意味が強いのに対し、
人に対するすり寄りはより 甘えや信頼の気持ちが大きい のが特徴です。
日々のすり寄り方を観察することで、猫の気持ちや健康状態にいち早く気づくことができます。
ぜひ、あなたの猫がどんな気持ちで寄り添っているのか、今日から意識して見てみてください。


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