猫ちゃんがトイレの砂をかけずにそのまま去ってしまう……。「臭いが気になる!」「どうして隠さないの?」と悩んでいる飼い主さんは意外と多いようです。
野生の本能として「排泄物を隠す」はずの猫が、なぜそれをしないのか。そこには猫なりの「深い理由」や「無言のメッセージ」が隠されています。
今回は、猫がトイレの砂をかけない原因を心理・環境・病気の3つの視点から調べ、今日からできる具体的な対策を解説します!
【猫がトイレの砂をかけない!】その意外な心理と5つの対策を徹底解説
猫と一緒に暮らしていると、時折直面する「砂かけない問題」。 きれいに砂で隠してくれる子もいれば、堂々としっぱなしの子もいます。「うちの子、ちょっと変?」と不安になる必要はありません。実はこれ、猫の世界では決して珍しいことではないのです。
まずは、なぜ砂をかけないのか、その原因を突き止めることから始めましょう。
1. なぜ隠さない? 猫の心理と本能
猫が排泄物を隠すのは、本来「敵に自分の居場所を悟られないため」という野生の本能によるものです。では、隠さない猫は何を考えているのでしょうか?
① 「ここは安心できる場所だ」と思っている
実は、砂をかけないことは安心感の表れである場合があります。外敵がいない安全な家の中では、自分の存在を必死に隠す必要がありません。「ここは私の縄張りだから大丈夫」というリラックスした心理が、砂かけを省略させているまたは雑にしている可能性があります。
② 「私が一番強い!」というアピール(優位性の誇示)
多頭飼いの家庭でよく見られるケースです。野生界では、ボスの猫があえて排泄物を隠さず、「ここに強い猫がいるぞ」とマーキングすることがあります。
もし、同居猫に対して強気な性格の子であれば、「自分こそがこの家のボスだ」と主張しているのかもしれません。
③ 砂のかけ方を知らない(学習不足)
母猫と早くに離れ離れになった猫や、人工保育で育った猫に多いケースです。子猫は通常、母猫の行動を見てトイレの作法を学びます。
その機会がなかった場合、「砂をかける」という概念自体を持っていない、あるいはやり方がわからないだけ、ということもあります。
2. トイレ環境への「無言の抗議」
心理的な理由ではなく、「トイレが気に入らない!」という不満を行動で示している場合も非常に多いです。猫はきれい好きで神経質な動物です。以下のポイントに当てはまらないかチェックしてみてください。
① トイレが汚れている
「前の排泄物が残っている」「砂全体が臭う」状態だと、猫は「一秒でも早くここから立ち去りたい!」と考えます。その結果、砂をかける手間を惜しんで飛び出してしまうのです。
汚れたトイレを使いたくないのは人と同じですね。
② トイレのサイズが合っていない
猫が砂をかけるには、トイレの中でくるくると回ったり、体勢を変えたりするスペースが必要です。
- トイレが小さすぎる
- カバー(屋根)が低くて圧迫感がある これらが原因で、物理的に砂がかけにくい、または窮屈で嫌がっている可能性があります。理想的なトイレの大きさは「猫の体長の1.5倍以上」と言われています。
③ 砂の感触が気に入らない
猫の肉球は非常に敏感です。
- 粒が大きすぎて踏み心地が悪い
- 砂埃がひどい
- 人工的な香料の匂いがキツイ 人間にとっては便利な「消臭サンド」や「大粒サンド」でも、猫にとっては不快な場合、砂に触れる時間を減らそうとして砂かけを放棄します。
④ 配置場所が悪い
トイレの場所が騒がしかったり(洗濯機の横など)、人の出入りが激しい場所だったりすると、猫は落ち着きません。「敵に襲われるかもしれない」という不安から、用を足したら即座に逃げ出そうとします。
3. 注意が必要な「病気や体調不良」
今まで砂をかけていたのに、急にかけなくなった場合は注意が必要です。体の痛みや不調が原因で「砂がかけられない」のかもしれません。
- 関節炎・手足の怪我: 砂を掘る・かける動作は、前足や腰に多少の負担がかかります。高齢猫の場合、関節炎の痛みから砂かけを止めてしまうことがあります。
- 膀胱炎・尿路結石: 排尿時に痛みを感じると、「トイレ=痛い場所」と記憶してしまいます。「痛いから早く出たい」という恐怖心が、砂かけを省略させることがあります。
※急に行動が変わった、トイレに行く回数が増えた、痛そうな鳴き声をあげるといった様子が見られたら、迷わず動物病院を受診しましょう。
4. 今日からできる! 5つの解決策
原因がある程度絞り込めたら、以下の対策を順番に試してみましょう。
対策① トイレ環境を「猫ファースト」に見直す
まず一番に試すべきはトイレの改善です。
- サイズアップ: 今よりひと回り大きなトイレに変えてみる。
- カバーを外す: 匂いがこもらず、開放感が出ると安心することがあります。
- 数を増やす: 多頭飼いの基本は「猫の数+1個」です。いつでも清潔なトイレを選べるようにしましょう。
システムトイレが、おしっこの匂いが出ない、砂が比較的重いものが多い(砂をかきやすい)ためにおすすめです。
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対策② 「猫砂」の種類を変えて実験する
猫によって好みの砂は千差万別です。「鉱物系(ベントナイト)」は自然の砂に近く、好む猫が多いと言われています。
もし現在、システムトイレ(チップ)や紙製の砂を使っていてアレルギーなどで好物系を使えない場合以外は、一度鉱物系の細かい砂を試してみてください。劇的に改善することがあります。
対策③ 掃除の頻度を上げる
「朝晩2回」など決めている場合でも、可能であれば「汚れたらすぐ取る」を徹底してみてください。常にサラサラの状態を保つことで、猫がゆっくりと砂かきを楽しめる環境を作ります。
対策④ 砂かけを「教える」のではなく「手伝う」ふりをする(子猫・学習不足の場合)
猫の手を持って無理やり砂をかかせるのはNGです。恐怖心を植え付けてしまいます。 飼い主さんが目の前でスコップを使って砂をサッサッとかけ、「こうやって隠すんだよ」と見せてあげると、興味を持って真似し始める子がいます。
根気が必要ですが、コミュニケーションの一環として試してみましょう。
対策⑤ 「個性」として受け入れる
病気でもなく、トイレ環境を変えても改善しない場合。それはもう、「その子の性格」です。 「細かいことは気にしない、大らかな性格なんだ」と割り切りましょう。
排泄物を隠さないこと自体は、家の中で暮らす分には猫の健康に害はありません。
飼い主さんがこまめに掃除をすれば解決する問題ですので、最終的に改善がない場合は叱ったりせず、愛すべき欠点として受け入れてあげてください。
まとめ:叱るのは絶対NG!
一番大切なことは、「砂をかけないからといって、絶対に叱らないこと」です。 排泄行為に対して叱られると、猫は「トイレをすること自体がいけないことなんだ」と勘違いし、トイレ以外の場所で隠れて粗相をしたり、排泄を我慢して病気になったりするリスクがあります。
【今回の猫のまとめポイント】
- 心理: 安心感やボスの優位性、学習不足かも。
- 環境: トイレが狭い、汚い、砂が嫌いかも。
- 健康: 関節痛や膀胱炎のサインかも(急変時は要注意)。
- 対策: トイレの大型化、砂の変更、掃除の徹底。
猫が砂をかけないのには、必ず理由があります。 「におうなぁ」と嘆く前に、猫ちゃんが発しているサインを読み取って、より快適なトイレ環境をプレゼントしてあげてくださいね。
あなたの猫ちゃんに合う砂は?
もし「砂の種類を変えてみたいけど、どれがいいかわからない」という場合は、まずは「鉱物系(重たくて細かい砂)」を試すのが一番の近道です。自然界の土に最も近く、多くの猫が本能的に好む素材です。
次の買い物で、いつもと違う砂を一袋だけ買ってみませんか? それが解決への第一歩になるかもしれません。


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